インプラント治療のご案内
1. 治療の概略
インプラントは、失われた歯の代わりに人工歯を埋め込む治療です。
ひとくちに「インプラント」と言っても、口内の状況や、骨の強さや大きさ、治療を行う患部は人それぞれです。そのため、治療にかかる費用や期間、あるいは治療方法なども、人それぞれで違ってきます。
インプラントをお考えの際は、まず歯科医師と十分に相談し、無理のない治療計画を立てることが大切です。また治療後のメンテナンスも大切です。当院では「半年に一度」を目安に定期検診をお薦めしています。
治療手順の概略
1.ホールの形成
2.土台の埋め込み
3.養生:しばらく期間をおきます。
4.人工歯の設置:土台の上に歯冠部を取り付けます。
2. 治療方法について
インプラントには「一回法」と「二回法」と呼ばれる、二つの治療方法があります。「一回法」は手術を1回、「二回法」は手術を2回を行います。症状によっては「一回法」を検討する場合もありますが、当院では主に「二回法」を採用しています。
「二回法」は、養生の際に利用する入れ歯などの仮歯が作りやすく、また、治療後の質感や、メンテンナンス性にも優れています。
一回法と二回法の違い
一回法と二回法の手順を示す模式図
3. インプラントQ&A
- Q1.治療費はどれくらいかかりますか?
- A1.症状には個人差がありますので、一概にどれくらい、と答えにくい部分です。とは言え、治療費への不安から、患部をそのままにしてお困りの方も多くいらっしゃると思います。お悩みの際は、ぜひお気軽にご相談・お問い合わせ下さい。
- Q2.治療に年齢制限はありますか?
- A2.とくにありません。手術の妨げとなる健康上の理由などがなければ、どなたでもお受けいただけます。
- 但し、アゴの骨が成長し、形が変わることを考慮すれば、身体の成長期にある方は避けたほうが良いでしょう。治療は、問診や検査から入りますので、手術の可否はその際に判断できます。
- Q3.手術は痛いですか?
- A3.局部麻酔を行いますので、ほとんど痛みはありません。
- Q4.手術には入院が必要ですか?
- A4.入院の必要はありません。そのままお帰りいただけます。
- Q5.手術後に痛みや腫れは出ますか?
- A5.個人差はありますが、多くの場合、眠れないほどひどい痛みや腫れは出ないようです。
- Q6.手術後に不具合や違和感があった場合は?
- A6.そのままになさらず、できるだけお早めにご連絡下さい。
( ※手術後に緊急連絡用の携帯電話番号をお渡しいたしますので、診療時間外であっても、その番号におかけ下さい。) - Q7.メンテナンスやアフターケアは必要ですか?
- A7.長くお使いいただくためにも、メンテナンスやアフターケアは大切です。当院では「半年に一度」を目安に定期検診をお薦めしています。
4. ブリッジ、入れ歯との比較
ご年配の方などにインプラントが喜ばれる理由として、
- 歯を取り戻すことで、咀嚼が可能になった
- 見た目を気にせず、気持ちが軽くなった
などが挙げられると思います。
しかし場合によっては、症状に対してインプラントが適切な治療方法とは考えにくいケースがあったり、あるいは、費用の面からインプラントに二の足を踏む方もいらっしゃると思います。
失った歯の代わりに人工歯を補って咀嚼の機能を取り戻す方法は、何もインプラントだけではありません。たとえば「ブリッジ」や「入れ歯」なども選択肢の一つです。
大切なのは患部をそのまま放置しないことです。歯を失った部分をそのまま放置すると、次第に隣の歯が移動し、歯並びが悪くなったり、アゴの関節にまで問題が生じる可能性もあります。また、放置するればするほど、その治療も大変になります。患部の放置にメリットはありません。
歯が抜けてしまったときは、できるだけ早く歯科医師と相談し、様々な治療方法のメリット・デメリットを踏まえた上で、適切な治療をお受け下さい。インプラントに二の足を踏んでいらっしゃる方も、ぜひお気軽にご相談下さい。
インプラント、ブリッジ、入れ歯のメリット/デメリット
インプラント
メリット
- 自分の歯と同じ感覚で食事が可能
- 周りの歯を傷つけない
デメリット
- 保険が適用されず費用が高い
- 手術が必要
ブリッジ
メリット
- 治療回数が少なくて済む
- 見た目が美しい場合もある( ※1 )
デメリット
- 両隣の歯を削る必要がある( ※2 )
- 土台の歯に負担がかかる
- 食べ物のカスなどが隙間に詰まる
入れ歯
メリット
- 治療が簡単
- 比較的安価
デメリット
- 噛み心地が悪い
- 食感や温度がわかりづらい
- 硬いものが食べられず、食事が制限される
- 食後のブラッシングなど、こまめな手入れが必要
- 見た目や臭いが気になる
- 発音に影響が出る場合もある
- ※1:中央から犬歯までの前歯の部分であれば、保険適用で白い樹脂製の人工歯を利用できます。それ以外の部分で白い人工歯を使う場合は、保険は適用されません。保険適用の場合は金属歯になります。
- ※2:ブリッジは、患部に「橋」を渡す形で人工歯を補います。そのため橋の土台となる両隣の歯を、調整のために多少なりとも削る必要が出てきます。また、両隣の歯には、ブリッジを支える際の負荷がかかってきます。
当院では、幅広い症例に対応するために早期荷重が国内で承認されたインプラントを採用いたしました。歯を失った後、患者様の症例に合わせた治療法をご提案させていただきますので、お気軽に院長へお問合せ下さい。